設備点検は、毎日・毎週・毎月と繰り返します。1回あたりの手間は小さくても、点検のたびに印刷・配布・回収・保管が発生します。設備の台数と点検の周期を掛け合わせると、年間ではまとまった時間になります。

このページでは、紙の点検表をタブレット入力に置き換えて設備点検をペーパーレス化すると、現場と管理のどこが変わるのかをご説明します。できることだけでなく、できないことも書いています。

紙の設備点検で起きていること

  • 点検のたびに紙が動きます。印刷して配り、記入してもらい、回収して綴じる。この往復が点検の回数だけ繰り返されます。
  • どの設備のどの点検表かを探します。設備が増えるほど様式が増え、取り違えも起きます。
  • 記入漏れに気づくのが回収後です。その場で指摘できず、あとから本人に確認することになります。
  • 異常かどうかの判断が人によって変わります。基準値が書いてあっても、境目は判断に委ねられます。
  • 過去の記録が出てきません。半年前のあの設備の点検結果を、と言われた時点で手が止まります。

QRコードで、その設備の点検表を呼び出す

設備にQRコードを貼っておき、タブレットのカメラで読み取ります。その設備の点検項目がすぐに表示されます。探す手間がなく、対象を取り違えることもありません。専用のスキャナは不要で、タブレットのカメラだけで読めます。

実際に導入された工作機械の改造・修理の現場では、点検票60種・年720枚をペーパーレス化し、印刷・回収・ファイリング・保管といった管理作業を月60分削減しています。設備のQRコードを読み取るだけで点検内容が表示される運用です。

測定器そのものにQRコードを貼り、持ち出しと返却を記録している例もあります。使用状況はモニターで一覧できます。

記入漏れは、その場で止まる

しくみ現場で何が起きるか
完了判定未入力の項目があると完了できず、警告が出る
上限・下限の自動判定測定値が範囲を外れるとその場で警告。判断が人によってぶれない
自動計算複数の測定値から計算し、計算結果にも上限・下限の判定をかけられる
写真の記録タブレットのカメラで撮影。写真の上に指で印や囲みを書き込める
検索設備・日付・担当者で過去の記録を呼び出せる

紙のチェックシートで起きがちな「あとからまとめてチェックを入れる」ができなくなります。入力画面は1ページに図や写真を1枚表示し、その下にチェック項目を並べる構成で、1項目ずつ確認させることで作業飛ばしを防ぎます。

出力する点検表は、今の様式のまま

お使いの点検表を Excel でテンプレートとして登録し、記入欄にあたる位置へ「タグ」を書いておく方式です。点検が終わると、タグの位置に実績値と判定結果が流し込まれ、記入済みの点検表が Excel ファイルとして出力されます。PDF でも出力できます。

罫線・ロゴ・押印欄など、Excel で表現できる体裁はそのまま残せます。提出先に出す書類の見た目が変わらないため、社内調整がそのぶん減ります。

クラウドでなくても使えます

オンプレミス構成であれば、通信は社内ネットワーク内で完結します。インターネットへの接続は必要なく、点検記録が社外に出ることもありません。社外にデータを置けない現場でもご利用いただけます。

クラウドでの構成にも対応しています。どちらを選んでも機能に違いはありません。詳しくは動作環境をご覧ください。

測定器とつなげば、転記そのものがなくなる

Bluetooth 対応の測定器のほか、有線や独自規格の機器とも接続できます。測定値を自動で取得するため、人が値を読んで書き写す工程が消えます。接続部分はお使いの機種・規格に応じた個別のご対応となります。

測定を伴う検査の電子化については検査帳票の電子化で詳しくご説明しています。

導入の進め方

いまお使いの点検表をお預かりし、電子化したものを弊社が作成します。お客様にゼロから作っていただく必要はありません。デモやトライアルの段階で、手元の様式が画面でどう見えるかを確認いただけます。

導入後は、点検項目の追加・変更をお客様側で行っていただけます。項目をひとつ増やすたびに弊社へご依頼いただく必要はありません。進め方は導入の流れにまとめています。

ご検討時にご確認ください

できないこともあわせてお伝えします。

  • 点検の周期にあわせて点検表を自動で割り当てる機能はありません。adFactory Reporter では点検表が常にタブレットに表示され、作業者が一覧から選んで記録します。未実施のものを検知して督促するしくみもないため、実施したかどうかまで管理されたい場合は、カンバン(製造指示)のしくみを持つ adFactory をご検討ください。
  • 入力画面は、紙の点検表をそのまま再現する方式ではありません。1項目ずつ確認させる構成です。
  • オフラインでの単独動作には対応していません。端末とサーバーの間の社内 LAN/Wi-Fi が必要です。
  • 測定器との接続は、機種・規格に応じた個別のご対応となります。測定器の種類によっては、作業者端末に Windows PC が必要になります。
  • 作業者端末は Windows 11・Android・iPad に対応。画面は10インチ以上が必要です。

よくあるご質問

いま使っている点検表の様式のまま出力できますか?

できます。お使いの Excel をテンプレートとして登録し、記入欄にタグを設定する方式です。罫線やロゴを含め、Excel で表現できる体裁はそのまま残ります。

インターネット接続は必要ですか?

必要ありません。オンプレミス構成であれば通信は社内ネットワーク内で完結し、点検記録が社外に出ることはありません。ただし端末とサーバーの間の社内 LAN/Wi-Fi は必要です。

設備ごとに点検表を分けられますか?

分けられます。設備に貼ったQRコードを読み取ると、その設備の点検項目が表示されます。導入事例では60種の点検票を扱っています。

点検の周期は管理できますか?

周期にあわせて自動で割り当てる機能はありません。点検表は常に表示されているので、作業者が一覧から選んで記録する運用になります。実施の有無まで管理される場合は、作業指示のしくみを持つ adFactory をご検討ください。

タブレットは何台から始められますか?

基本ライセンスに作業者端末3台分が含まれています。1工程・数名から始めて、効果を確認しながら広げる進め方が可能です。管理者端末と進捗モニターはライセンス不要・台数無制限です。

点検表のテンプレートはもらえますか?

汎用のテンプレートは配布していません。設備も点検項目も会社ごとに違うためです。かわりに、デモやトライアルの段階で、いまお使いの点検表をお預かりして電子化したものをお見せしています。

ご構成について

設備の使用前点検や日常点検のように、オーダーに紐づかず繰り返し行う点検が中心であれば adFactory Reporter が適しています。

作業指示や作業時間の管理、進捗の見える化までを同じしくみで扱う場合は adFactory です。2製品の違いは料金プラン・製品の選び方にまとめています。

関連ページ